菊池川流域に棲息する魚


上流域(渓流)

菊池川の上流は、渓流がいっぱい。冷たく透きとおった水の中では、ヤマメやウグイが身を踊らせています。菊池渓谷・矢谷渓谷・岳間渓谷には、ヤマメ(エノハ)・タカハヤ(アブラメ)・ウグイ・アユが棲息しています。ダムには・コイ・ギンブナ・オイカワがいます。

●川に棲む生物たち
オオサンショウウオ・サワガニ・オオヤマカワゲラ・ニッポンヨコエビ・エルモンヒラタカゲロウ・カワニナ・カジカガエル等、楽しい仲間たちです。

ヤマメ(エノハ)
(サケ科)体長25cm前後。川の深い淵に棲み、体に黒色の反転があり、菊池渓谷、追間川上流・矢谷・岳間渓谷に多く、味も姿もよいので渓流釣の人気者です。
ウグイ(イダ)
(コイ科)体長20〜30cm。淵や平瀬に群れています。春の産卵期になると、頭部と腹が朱紅に染まる美しい魚です。最近はその数が減っている。大切にしたい魚です。
オオサンショウウオ
(オオサンショウウオ科)国の「特別天然記念物」に指定されている貴重な生き物です。発見例は少なく、菊池市の古川兵藤井手でみつかったという記録が残っています。全長60cmから120cmにもなる世界最大の両生類。渓流の上流にすみ、夜流れに出てサワガニ・小魚・カエル等を捕まえます。


中流域(平野部)

川幅が広くなり流れもゆるやかになってきます。川の中の石を伝って飛んだり、小魚をすくったり、水に半分足を突っ込みながら川遊びを楽しんでみよう。珍しい魚が採れるかも…。オヤニラミ・ヨシノボリ・タイリクパラタナゴ・メダカ・タイワンドジョウ・ドジョウ・タイリクツマドジョウ・ナマズ・ムギョック・オイカワ等が棲息しています。

●川に棲む仲間たち
アメンボ・ミズカマキリ・タイコウチ・ゲンゴロウ・ミズスマシ・モクズガニ・マシジミ・カワニナ・チスジノリ・トノサマガエル・アマガエル・ゲンジボタル・ヘイケボタル・タガメ・ウルマーツマトビゲラ等多くの生き物が棲んでいます。

チスジノリ
(チスジノリ科)山鹿市の分田橋から山鹿大橋までの約2kmが「菊池川のチスジノリ発生地」として国の天然記念物に指定されています。長さ15〜60cm。川底の石に着き、美しい赤紫色で、秋から春にかけて繁り夏にはほとんど見られません



中・下流域(河口・沼)

中流から下流域にかけてアユ・オイカワ(シラバエ)、ギンブナ。そして海の潮がのぼってくる河口付近(感潮域)ではゲンゴロウブナ(ヘラブナ)やハゼの仲間もおり魚種が豊富になります。・アブラボテ・ヤリタナゴ・ニッポンバラタナゴ・メダカ・イトモロコ・オイカワ・(シラバエ)・ギンブナ・コイ・ツチフキ・ヒガイ・ヤマノカミ・スナヤツメと多くの魚がすんでいます。

●水中に棲む生きもの
ミドリシャミセンガイ・ウミマイマイ・ゴカイ・サカマキガイ・タニシ・アサリ・ハマグリ・タイラギガイ・クルマエビ・ノリ等が棲んでいます。

ヤマノカミ
(カジカ科)体長15cm程度。有明海の湾奥部に注ぐ河川にだけ棲む珍種。口が大きく、いかめしい顔をしている。(数が非常に少なくなってきている)。
大賀ハス(古代ハス)
1951年大賀一郎博士が千葉検見川の発掘調査で2000年以上前の種子を発見し、発芽育種されたものです。大型の一重で鮮やかなピンクの花(鹿央町で栽培)。